2009年04月20日
シンプルに

今回は「EARTH DAY」メッセージスペシャル版。
本業の写真で「地球讃歌」を……なんて考えたけれど、その道の著名人が沢山いる訳で、ボクとしては、なんで「ゆるゆる北国ぐらし」を目指すか、そんなことをこの一週間で語ろうと思う。
かれこれ30年以上、雑誌やテレビ、ラジオなどのマスメディアに関わってきた。
四畳半一間の暮らしも、バブルの狂乱も経験した。
60カ国以上を旅して、売れない本も何冊か書いた。
だが、かなり前から精神的にも肉体的にも疲れていた。
6年ほど前、それまでの無理がたたって体調を崩した。
病名は心臓肥大とパニック症候群……。
長時間のフライトに耐えられなくなり、集中力が続かなくなった。
そんな訳で、仕事の量を減らし、犬との多摩川散歩を日課にするようになった。

そのころから自分の中の「ナニか」が徐々に変化するのを感じていた。
地球に暮らす人々が、様々な自然や動植物が……今まで以上に愛おしくなった。
そして、物事をシンプルに考えるようになった。
いつも心の底にくすぶっていた怒りが消えていった。
物欲がなくなり、日常のささやかなことが楽しく思えるようになった。
いろんなことが待てるようになり、貧乏暮らしを堂々と自慢できるようになった。
遠くを見ることが多くなった……。
当年56歳。
がむしゃらに突っ走ってきた自分には想像できない気持ちの変化だった。

ボクは北海道の自然の中で高校まで暮らした。
北海道の自然の中で育ったからこそ、その後の自分があったような気がする。
だから今、その故郷に「恩返ししたい」と思う。
かくして、2009年5月1日から38年ぶりの北海道暮らしが始まる。
無理せず焦らず自然体で遊びの案内人兼サポーターとして最低限の生活費を稼ぎつつ、自然の恵みに感謝して限りなく自給自足に近い暮らしをしたいと思う。
そして、時間の許す限りボランティアとして多くの人たちと旅で得た今までの経験や出逢いや失敗談を語り合いたいと思っている。
写真上はオーストラリア北西部のサバンナで見かけたバオバブの木。先住民のアボリジニーたちは、この木から水の在処を知り、食器や工芸品などの材料を得る。命の木だ。
写真中はイキトス奥地のアマゾネス予備分の少女。ゲームもテレビも無し。いつもペットの小猿と遊んでいた。
写真下はカナダの氷河。オゾン層の破壊、地球温暖化……この景色を我々は次の世代に引き継ぐことができるだろうか……。
Posted by zamma at 11:32│Comments(0)
│北国発シンプルライフ
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